インド準備銀行の暗号通貨に対する態度
インド準備銀行(RBI)は、暗号通貨に対して一貫して反対する姿勢を崩さず、金融政策や金融の安定性へのリスクを挙げています。RBIの総裁であるサンジェイ・マルホトラは、政府の委員会が政策の選択肢を検討している最中でも、中央銀行の立場を再確認しました。
最高裁判所の影響と規制の必要性
最高裁判所がより明確なガイドラインを求める中で、インドの規制の曖昧さが浮き彫りになっています。マルホトラは記者会見で、RBIが暗号通貨が金融政策や金融の安定性に与える可能性のある影響を懸念していることを強調しました。彼は次のように述べています:
「RBIはこの問題に対して一貫した立場を維持しています。現在、政府の委員会がこの件を検討中です。我々は暗号通貨が金融の安定性や金融政策に対して潜在的なリスクをもたらすことを懸念しています。」
さらに、インドは最高裁の規制の明確化を求める圧力に応じて、将来的に包括的な政策討論文を発表する予定です。
規制の歴史と現在の状況
インドは2020年3月に最高裁がRBIの2018年の暗号通貨取引禁止バンを覆して以来、曖昧な姿勢を維持しています。この暗号通貨規制の歴史は、2018年にRBIが銀行や金融機関に暗号通貨ビジネスへのサービス提供を禁止する通達を発行したことに始まります。この禁止措置は、2020年3月に最高裁によって無効とされました。最高裁は、銀行の禁止が不釣り合いであり、インド憲法第19条第1項(g)に基づく憲法上の権利を侵害しているとの判決を下しました。
中央銀行の今後の方針
法的な挫折にもかかわらず、RBIの総裁シャクティカンタ・ダースは、暗号通貨が「金融の安定性に対して重大なリスク」をもたらすと一貫して述べています。ダースの以前の発言では、暗号通貨全般を禁止すべきだと示唆しています。
また、マネーロンダリングの懸念や金融政策の効果に対する影響についても懸念を示しています。2022年には、インドは暗号通貨の利益に対して30%の税金を課し、取引に対して1%の源泉徴収税(TDS)を設定しました。これは、世界で最も高い暗号通貨税制の一つとされています。