ロシアにおけるデジタルルーブルの法案進展
ロシアの国家ドゥーマは、デジタルルーブル決済に関する法案を進めており、すでに初回審議が承認されています。この法案にはデジタル通貨の入金を容易にするためのユニバーサルQRコードの導入が含まれており、銀行や小売業者には、この新しいシステムに移行するための3年の猶予が与えられます。
中央銀行デジタル通貨の背景
近年、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を支払システムの一環として導入する国が増えており、ロシアもその流れに乗っています。国家ドゥーマは米国の議会下院に相当し、今回の法案も同様に金融市場委員会にてまず議論されました。
最終的に通過すれば、企業は実施に際してユニバーサルQRコードを用いることが求められれ、2026年1月1日からは資金移動業者に対してその詳細やリンクを提供する義務が課せられる予定です。この法案の導入予定日は、来年のデジタルルーブルの一般的な運用開始を示唆しています。
これは、中央銀行の関係者が来年末を一般向けデジタル通貨のリリース日としていることを裏付けるものです。
デジタルルーブル導入の課題
デジタルルーブルの導入は当初今年予定されていましたが、中央銀行の総裁であるエルヴィラ・ナビウリナが、関連機関に対して最終的な調整と残りの詳細の整備を求めたため、延期されました。それでも、この新しい通貨の受け入れについては意見が分かれており、国内のアナリストは技術的な課題を指摘し、早くても2027年までのロールアウト延期を見込んでいます。
政府の進めるデジタルルーブル決済
しかしながら、ロシア政府はデジタルルーブル決済を予算に組み込む準備を進めており、これが公共の支出の透明性と可視性を高めることに寄与すると強調しています。