ParadigmのRethクライアントにおける脆弱性
暗号通貨ベンチャーキャピタル企業Paradigmの最高技術責任者であるGeorgios Konstantopoulos氏によると、同社が開発したEthereum実行クライアント「Reth」にプログラムの欠陥が存在し、このクライアントに依存するノードが停止する原因となっています。
ParadigmのGitHubでの発表によれば、脆弱性はブロック高2327426で発生し、Ethereumメインネットのバージョン1.6.0および1.4.8に影響を与えました。
Konstantopoulos氏はRethノードの回復を支援するための一連の指示を公開しましたが、Paradigmは依然として脆弱性の根本原因を調査中です。
Rethクライアントの特徴
Rethは、Rustプログラミング言語を使用してParadigmが開発したEthereum実行レイヤークライアントであり、高性能とモジュール性に重点を置いて設計されています。実行クライアントは、トランザクションを処理し、状態ルートを計算するために使用される状態更新を適用するソフトウェアアプリケーションです。
状態ルートは、アカウント残高やスマートコントラクトデータなど、ブロックチェーンのグローバルな状態の整合性を検証するために使用されます。状態ルートの計算が不正確であると、ノードは受信ブロックを検証できなくなり、ネットワークとの同期が妨げられる可能性があります。
脆弱性の影響
しかし、Ethernodesのデータによれば、Rethは総実行レイヤークライアント数のわずか5.4%を占めているため、この脆弱性はEthereumネットワーク上で稼働しているノードのごく一部にしか影響を与えていないようです。