ブラジルにおける新たなビットコインマイニング法案
大統領ルラを支持する政党の代議士によって提案された新たな法案では、ブラジルにおけるビットコインマイニングをライセンスを持つ団体のみに制限することを目指しています。
この草案は、暗号通貨の取引をライセンスを保有するトレーダーに限定し、取引活動に対して日次で課税を行うことを明記しています。ブラジルには既存のデジタル資産に関する法律が存在しますが、労働者党は現行の暗号通貨法に残されているギャップを埋める新たな提案を行っており、その内容は暗号通貨の状況を大きく変える可能性を秘めています。
法案2766/2025の概要
法案2766/2025は、代議士フラビオ・ノゲイラによって提出され、ブラジル内でビットコインやその他の暗号通貨のマイニングを行う企業や個人は、新たに設立される法人である「仮想プラットフォームおよび制度的トレーダー登録機関」からライセンスを取得しなければならないことを定めています。
企業が事業開始から90日以内に登録を行わなかった場合には、法案により活動停止の制裁が科される可能性があります。
新しいライセンス制度とその影響
この新しいライセンス制度は他国の規制と整合性が取れているものの、現在ライセンスなしで運営している国内の暗号通貨マイナーに対して新たな要件が課されることになります。それでも、この草案は革新であり、マイナーは活動のために原子力エネルギーを使用することも承認されています。
また、暗号通貨トレーダーに対しても新たな要件が設けられており、法案が通過すれば、トレーダーは制度的トレーダー向けの暗号通貨投機ライセンスを取得するための試験を受ける必要があります。
ライセンスを取得するためには、トレーダーは資本市場に関する高等教育の学位を持つか、書面試験に合格し、前科がない、もしくは進行中の刑事訴訟を受けていないことが求められます。
所得税の適用と今後の展望
この法案第15条には、「同日に暗号資産の取引から得たすべての利益は所得税の対象となる」と規定されています。
法案が大統領ルラの署名を得るためには、議会で過半数の支持を得る必要があります。詳細は「ブラジル大統領が暗号通貨法に署名」の記事をご確認ください。