暗号ミキサーeXchの活動とリスク
公式なシャットダウンにもかかわらず、暗号ミキサーeXchは依然としてマネーロンダリング活動に関与しているようです。本記事では、そのミックスプールモデルがコンプライアンスに対する主要なリスクであることをアナリストが特定したことを紹介します。
eXchの背後の活動
暗号ミキシングサービスeXchは、Bybitからの数百万ドル規模の盗難資金のマネーロンダリングに関与していたことで悪名が高く、4月末に公式にシャットダウンした後も、舞台裏で活動を続けているようです。ブロックチェーンフォレンジック企業TRM Labsのアナリストは、最近の報告書で、eXchがミキサーやプライバシーサービスを含むビジネスパートナーに対して、アプリケーションプログラミングインターフェースへのアクセスを提供し続けていることを明らかにしました。
「eXchがCSAM関連資金に300,000ドル以上直接さらされていることを確認しました。この数字は今後も増加すると予想されています。」
マネーロンダリングリスクと透明性の欠如
TRM Labsによれば、複雑なトランザクションを断片化することを目的としたこのミキサーモデルは、捜査官にとって警戒信号とされています。TRM Labsは次のように説明しています。
「ミックスプール内では、すべての受け取ったトランザクションと送信されたトランザクションが混ぜ合わされるため、特定のアドレスの背後にいる人数を特定することができず、追跡が非常に困難です。」
この透明性の欠如は、違法な預金が合法的な引き出しと関連付けられる可能性があるため、リスク評価を複雑にする要因とされています。
eXchの公式なシャットダウンと再開
eXchは4月17日に公式なシャットダウンを発表しましたが、数時間後にはメッセージを削除し、「このトピックに関するその通信の公的記録は残っていません」と述べました。さらには、4月28日にはTRM Labsによればこのプラットフォームが運営を再開したとのことです。eXchのチームは、このプロジェクトが「大西洋を越えた作戦」の標的となり、その主要な人物がマネーロンダリングやテロ活動で起訴される可能性があることを示唆しています。
ブロックチェーン分析の警告
Ellipticなどのブロックチェーン分析会社は、eXchをマネーロンダリングプロセスの重要なハブとして警告しています。特に、Bybitのコールドウォレットから40万ドル以上のEthereum (ETH)が盗まれた2月21日の事件後、Lazarus Groupが盗まれた資産の出所を隠すために、eXchを含む分散型取引所やプライバシーツールのネットワークを利用したことが報告されています。